;; README for emacs-lisp-jp.texi -*- indented-text -*-
新・これは何か?
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このレポジトリは、15年近く昔の『Programming in Emacs Lisp: A
simple introduction』の日本語訳を、現代版に書きなおすことを目指して
います。
旧版から10年以上が経過し、Emacs は Unicode 対応になり、またバッファ
等の制御命令が整理されて、本書の一部のテキストはやや古くなりつつあ
ります。これらを最新版に直すことで、より多くのEmacs Lisp 入門者の教
科書となることを目指します。
以下はオリジナルのREADMEに含まれている文章です。
これは何か?
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このディレクトリには、GNU の配布に含まれている Robert J. Chassell
氏の
『Programming in Emacs Lisp: A simple introduction』
(ファイル名は emacs-lisp-intro-1.05.tar.gz)
の日本語訳、及び簡単に修正した texinfo.tex ファイルが含まれていま
す。内容は非プログラマ向けの Emacs Lisp 入門です。特にプログラムに
興味はないが、Emacs をもっとカスタマイズして便利に使いたい方から、
これを手始めに Emacs Lisp を勉強していきたいという人まで、役に立つ
のではと思います。なお、素人が個人的に訳したものであるため拙い部分
も多く、形式上もあまりしっかりしてはいません。英語版の texindex が
通るように日本語の索引もつけておりません。訳の間違い等がありました
ら下記までお知らせ頂けると嬉しく思います。
matsu@math.s.chiba-u.ac.jp
SGU01663@nifty.ne.jp
配布条件等
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この文書は全くの *無保証* です。修正や再配布等については、
emacs-lisp-intro-jp.texi の 中にある許可告知の内容に従います。なお、
version 0.91 までは配布条件として GPL に従うと書いておりましたが、
これは私の勘違いであり、許可告知には「GPL に従う」という表現はどこ
にもありません。(このことは飯田義朗様から御指摘頂きました。) GPL
は一般にソースプログラムに対して適用されるもので、この場合ある条件
の元ではソースプログラムなしでもオブジェクトファイル等が配布できる
ような配慮がなされています。一方、マニュアルに対する許可告知は必ず
ソースごと配布するか、あるいは印刷した結果だけを配布するかという選
択肢になっており、GPL よりも厳しい条件になっています。従って、
PostScript や DVI ファイルのような、ソースを復元出来ない形式だけで
は配布出来ないことに御注意下さい。 参考のために以下に訳を載せます
がこれはあくまで便宜的なものです。正確には原文を参照して下さい。
---- ここから ----
Copyright (C) 1990, '91, '92, '93, '94, '95 Free Software Foundation, Inc.
著作権表示、及びこの許可告知がすべての写しに掲載されている場合に、この
マニュアルをそのまま写した複写を作成、配布することを許可します。
印刷した文書に、この段落を除くことを例外としてこの告知と同一の複写許可
告知が掲載されている場合に、このファイルを TeX で処理し、出来た結果を
印刷することを許可します。(この段落は印刷されたマニュアルでは関係あり
ません。)
``Copying''の節と``GNU General Public License'' の節がオリジナルと全く
同様の形で含まれており、かつ修正版全体がこれと同一の許可告知の下で配布
される場合には、そのままの写しを配布する場合と同じ条件の下で、修正版を
複写、及び配布することを許可します。
上の修正版と同じ条件の下で、このマニュアルを他の言語に翻訳したものを複
写し、配布することを許可します。この場合、この許可告知は Free Software
Foundation によって許可された翻訳であっても構いません。
---- ここまで ----
利用の仕方
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印刷して読む場合
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ASCII日本語TeX か NTT-JTeX (jtex とする) を用いて、
jtex emacs-lisp-intro-jp.texi
texindex emacs-lisp-intro-jp.??
jtex emacs-lisp-intro-jp.texi
のようにして emacs-lisp-intro-jp.dvi を作って下さい。ただし、漢字
コードが EUC になっているので、DOS/Windows な方は Shift-JIS に変換
してご利用下さい。蛇足ですが、Texinfo ファイルは LaTeX のコマンド
(latex, jlatex, platex という名前のことが多い) ではタイプセットで
きません。あくまで Plain TeX (tex, jtex, ptex という名前のことが多
い) でタイプセットしなければならないことに御注意下さい。
分量は、A4 で印刷した場合は200ページ強になると思います。また、
Postscript が使える場合は、ファイルの始めの方で、
@set print-postscript-figure
のコメントをはずし、
@clear print-postscript-figure
をコメントにしてやれば、図が綺麗に印刷されると思います。ただし筆者
は実験していません。うまくいかない場合は README.org 等を参考になさっ
て下さい。
Info にして読む場合
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Info ファイルを作成するには、例えば mule を使っている場合は、
コマンドラインで
mule -batch -l texinfmt -f batch-texinfo-format emacs-lisp-intro-jp.texi
とすればよいです。また、これは川村尚生様から教えていただいたのです
が、emacs-20.2 (Mule-3.0) では、
emacs --no-site-file -batch ¥
--eval '(set-language-environment "Japanese")' ¥
-l texinfmt -f batch-texinfo-format emacs-lisp-intro-jp.texi
のように言語環境を Japanese に指定する必要があるようです。
勿論 Mule を起動して emacs-lisp-intro-jp.texi を読み込んでから、
C-c C-e C-b (texinfo-format-buffer) としても出来ます。うまく行かな
い場合は、まず texinfmt.el のバージョンを疑って下さい。Mule-2.3 に
附属のものでは大丈夫でした。なお、Info ファイルの名前は、
emacs-lisp-intro-jp.texi 三行目の
@setfilename emacs-lisp-intro-jp
の部分を書換えることで、変更出来ます。後は、出来たファイルを Info
ファイルのあるディレクトリ(通常は /usr/local/info)に置き、そこの
dir という名前のファイルにエントリを追加するだけです。これは、
install-info というコマンドがあれば、(名前を変更してなければ)
install-info emacs-lisp-intro-jp
とすればよいですし、なければ直接 dir ファイルに
* Emacs lisp Intro: (emacs-lisp-intro-jp). Programming Emacs Lisp.
のような行を追加しても OK です。root の権限がない場合は、例えば
Emacs version 19 以降(Mule version 2 以降)であれば、.emacs の中で
(setq Info-directory-list '("‾/info" "/usr/local/info"))
などと書いて info ディレクトリを追加指定した後、/usr/local/info
等の下にあった dir ファイル及び、今回作成した info ファイルを
‾/info にコピーし、そこで同様のことをしても OK です。
これで二つのディレクトリの dir ファイルをマージして表示してくれる
はずです。他の info ファイルを組込む場合も同様ですが、メニューを手
で追加する際は、コロンや、(emacs-lisp-intro-jp) の後のピリオドを忘れ
ないように注意します。
なおもし JIS 罫線が化けない環境であれば、附属の keisen.pl を使うこ
とで、多少アスキー図が綺麗になります。
perl -i keisen.pl emacs-lisp-intro-jp.texi
などとしてお使い下さい。perl が無い場合は、
@c ascii diagram
という行がある箇所を手で直しても OK です。
附属の texinfo.tex について
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附属の texinfo は過去の日本語化された texinfo.tex をいくつか参考に
しておりますが、良く分らずに修正した部分もあるので、おかしな所があ
るかもしれません。(参考にさせて頂いた texinfo ファイルを作成された
方、ありがとうございました。) 不具合は全て私の責任です。気になる場
合は、ちゃんと日本語化されたものを何処からか取ってきて下さい。例え
ば Emacs Lisp リファレンスマニュアルの日本語訳に附属のものなどは、
しっかりしていると思います。(この場合 emacs-lisp-intro-jp.texi の
259、262行目の ¥chapmin を ¥chapdm に変更して下さい。私が試して見
た所、著者名の日本語の所がちょっと小さくなる以外は問題なさそうでし
た。ただ、@def の部分とかが多少見苦しくなるかもしれません。)
ftp://etlport.etl.go.jp/pub/mule/elisp-manual-19-2.4-jp2.0.tar.gz
等に置いてあります。
謝辞
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上にも書きましたが、参考にさせて頂いた日本語の Texinfo を作成され
た、戸村様、半田様、楠見様、高尾様、他の皆様ありがとうございました。
また、木村浩一様、幸田薫様、本田博通様、山下健司様、神貞介様には、
前バージョンでの誤りや不具合な点を指摘して頂きました。更に、飯田義
朗様には、GPL と許可告知の違いについての指摘と丁寧な説明を頂きまし
た。また、川村尚生様には、emacs-20.2 の場合の Info ファイルの作成
時の注意等を御指摘頂き、Linux の debian のパッケージを作成して頂き
ました。(今の時点では「予定」ですが)
なお、訳出にあたっては上記の Emacs Lisp リファレンスマニュアルを参
考にさせて頂きました。訳者の方々及び上の方々に深く感謝いたします。
2000-01-10 (Mon) 松田 茂樹
変更履歴
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0.96->0.97 * install-info に対応。eps ファイルの場所の記述の修正。
0.95->0.96 * 原文のバージョンが 1.04 から 1.05 に上がったのを機
に、こちらも修正。その際、
Cutting & Storing Text/delete-region
の箇所に訳し忘れがあったのを発見(泣)、訳を追加。
* eval-expression の標準のキーバインドが M-ESC から M-:
に変更されたのに応じて、訳も修正。ただし、日本ではま
だ 19.28 ベースの Mule-2.3 を使っている人も多いと思わ
れるので、その旨書いておく。