This is EXPERIMENTAL sensor for now.
mameTDTは、TDT(Time Domain Transmissiometry)方式の誘電率センサーです。土の水分量や油の劣化度合いなど、用途に応じていろいろなものを測れます。
以下フォルダの製造ファイルをJLCPCBなどの基板製造・実装業者に入稿すると、実装済み基板が送られてきます。本体とプローブ(先端)は別ファイルなので、気をつけてください。
本体の製造ファイルはこちら
プローブ(30x70mm)の製造ファイルはこちら
伝送路上の電磁波の伝播速度
また、
以上から、一定の長さの伝送路の片端に適当に電圧(ステップ波、パルス波など)を加えて、もう片端に達するまでの時間を測れば、伝播速度がわかり、そこから比誘電率もわかります。
ここでは、TDC(Time to Digital Converter)という微少時間測定ICを使って伝播時間を測っています。
- 土壌水分量センサー
土が水・空気・土そのものの混合物だと考えると、誘電率がわかれば、水分量を知ることができます。 多くの場合、誘電率と水分量の関係は、Toppの式と呼ばれる下式で表されます。
ただし、土の水分量
-
パルス生成部
単安定マルチバイブレータICの74LVC1G123で一定幅のパルス波を作り、バッファICで受けます。バッファICの出力をロジックIC(AND回路)の74LVC08APWに入力し、出力を4並列にして、ごく短い立ち上がり時間のパルス波を伝送路に入力します。十分な帯域幅を持ったオシロスコープがないので、確認出来ていませんが、おそらく500psくらいの立ち上がり時間です。 -
タイミング管理部・受信部
TDC7200というTI製のTDC ICを用いています。これは、測定できる最小時間が12nsですが、マイコンから基準開始信号を入力して、その基準からの時間の差を測って、12nsよりも短い時間を測っています。TIのアプリケーションレポートSNAA288を参考にしました。 -
電源回路
Diodes IncのDCDCコンバータを使っています。USBと外部電源が同時に入力された場合、電圧の高い方を優先します。なお、入力電圧範囲は、4.5V~30Vを推奨します。 -
マイコン
Raspberry Pi財団の作ったマイコンRP2040を使っています。USBでのファームウェア書き込みが容易なことと、PIOというプログラム可能入出力機能が実装上便利だったので、採用しました。
- ここからファームウェアをダウンロードする。
(必要があれば、"Getting Started With Raspberry Pi Pico"などを参考に環境構築し、ビルドしてください) - 基板上のボタンを押しながら、USBでコンピュータに接続する。
- USBメモリと同じように、RPI-RP2というドライブが認識されるので、ファームウェアをドラッグアンドドロップする。
- 完了
UARTとUSBに対応しています。ケースに入れる際は、UARTのみの対応です。基板上の印字に従って配線し、適当なシリアル変換器や対応デバイスに接続してご利用ください。
現状、ASCIIコードの't'が入力された際、生の測定値(最大周波数:50Hz程度)を返します。適宜ノイズ処理を行ってご利用ください。
少なくとも4点程度での校正をおすすめします。現状、生の値とプローブ長から決まる真値からExcel等で多項式補完して校正曲線を求める方法をおすすめします。校正に使いやすい物質とその比誘電率は次の通りです。
物質 | 比誘電率(温度) |
---|---|
空気 | 1 |
イソプロパノール | 19.92(25) |
エタノール70wt%・水30wt% | 39.14(20) |
エタノール40wt%・水60wt% | 56.49(20) |
水 | 78.55(25) |
- 自動校正機能(プログラム)
- SDI-12への対応(プログラム)
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