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感染性のある期間を有症状の場合は症状発生から7日、無症状の場合は検査日から5日とする検討

keiji opened this issue · comments

その機能リクエストは何らかの問題に関連しますか / Is your feature request related to a problem?

COCOAの「感染性のある期間」を、有症状感染者の場合は7日、無症状の場合は検査日から5日と、いわゆる「療養期間」に合わせる。

解決策についてお書きください / Describe the solution you'd like

#840 で用意したパラメーター変更を再度行う。変更基準は #1105 に倣う。

その他 / Additional context

新型コロナ 療養期間短縮へ 症状ありは7日間 無症状5日間に - NHK Web
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220906/k10013805481000.html

新型コロナ感染者の自宅などでの療養期間について、政府は、症状がある人は今の原則10日間から7日間に、無症状の人は、検査で陰性が確認されることを条件に、7日間から5日間に短縮する方針を固めました。また、感染者の全数把握を見直し、報告を簡略化した運用に9月26日から全国一律に移行する方針です。

@daisuke-nogami バックグラウンドについて補足があればお願いします。


Internal IDs:

直近の科学的知見で、オミクロン株の感染可能期間が短くなった、という話は特になかったはずなので、
COCOAが通知を出して求めている行動の内容も勘案して、事務連絡の具体的な記述を元に
行政として「感染可能期間が短くなった」と判断したかどうかをもとに判断します。

参考:濃厚接触者の待機期間についての扱い
#1088 (comment)

参考:2022/07/27アドバイザリーボード資料
オミクロン株感染における感染、発病、感染性のある期間等に関する文献資料
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000970030.pdf

こちら、具体的な事務連絡と、根拠となるアドバイザリーボード資料が公開されましたので確認しましたが、
これらの資料をもとに判断すると、適用すべきは #840 で整理した「有症状の場合は症状発生から10日、
無症状の場合は検査日から7日」ということが確認されました。

事務連絡の表現の観点

感染リスクがある期間は有症状10日・無症状7日であることは変わっていません。
COCOAは従前より、マスク着用などの感染予防策の状況は加味せずに通知を出していますので、判断基準はかわりません。

(1)有症状患者(※1)
ただし、10日間が経過するまでは、感染リスクが残存することから、検温など自身による健康状態の確認や、高齢者等ハイリスク者との接触、ハイリスク施設への不要不急の訪問、感染リスクの高い場所の利用や会食等を避けること、マスクを着用すること等、自主的な感染予防行動の徹底をお願いする。
(2)無症状患者(無症状病原体保有者)
・加えて、5日目の検査キットによる検査で陰性を確認した場合には、5日間経過後(6日目)に解除を可能とする。ただし、7日間が経過するまでは、感染リスクが残存することから、検温など自身による健康状態の確認や、高齢者等ハイリスク者との接触、ハイリスク施設への不要不急の訪問、感染リスクの高い場所の利用や会食等を避けること、マスクを着用すること等、自主的な感染予防行動の徹底をお願いする。

科学的知見の観点

前提として、隔離を停止しても予防措置が必要であるという知見が最近になっても出ているとのことです。

Boucau et al.の知見: 発病5日目で50%以上の発病者からウイルス培養可能であり、
発病8日目で25%の者からウイルス培養が可能。(米国マサチューセッツ総合病院と
ハーバードメディカルスクールの縦断的コホート研究)
Townsley et al.の知見: PCR検査を実施。発病後7-10日で十分な2次感染を起こし
得る十分なウイルス量。「隔離を7日間で停止するとしても他の予防措置を要する」

西浦先生資料 pp.1-3
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000987066.pdf

感染性ウイルスの検出割合が整理されている資料から読み取れる以下の2点が短縮の根拠となったと思われますが、

  • 無症状における検出割合が5日後以降に急激に低下し12.5%程度になったこと
  • 有症状における検出割合は8日目で16.0%になったこと

いずれも症例数の少なさ、BA.1もしくはBA.2に関するものであること、ワクチン接種有無、過去の感染歴有無などを考慮できていないこと、有症状者についてはウイルス分離試験で一度陽性になった人だけを対象にしていること、などから限定的な知見という注釈がつけられている。

鈴木(忠)先生資料 p.2, pp.4-5
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000987065.pdf